液晶交換修理 Lifebook UH55/C3 BitLocker暗号化注意
ひたちなか市のお客様が、画面に縦ラインが多数入ってしまったとご来店されました。
当社に来店される前に、家電量販店のパソコン修理受付窓口に相談されたそうですがメーカー修理になり、保存データなどが失う可能性があるので事前にバックアップをするように勧められたそうです。
修理費用などの大まかな金額などは聞かれなかったそうですが、メーカー修理の場合9万円ほどの費用がかかってしまうでしょう。(お客様からの情報)
また、保存データのバックアップを依頼すると更に数万円は覚悟しなければいけません。
そこで当社にご来店されたという経緯になります。
画面に線が多数入ってしまったという経緯をお聞きしたところ、額部分に少し隙間があったので閉じるために額部分を押したとか...。
このLifebool UH55/C3の場合、額部分は両面テープ固定ではなくはめ込み式、もしかすると何らかの衝撃で外れてしまったのかもしれません。
パネルの厚みは1mm程度なので僅かな衝撃で液晶パネルにヒビが入ったりという故障例が多いのです。
パネルの交換修理は問題なく完了です。
しかし、マウスポインターがスムーズに動かない、動作が鈍いなどの問題点があったので修復作業を行いました。
そんな中、複数の問題点を発見しました。
パソコン個体の更新を一切されていないのです。
パソコンとは、Windowsアップデートの他にパソコン個体(機種別)のアップデートがあるのです。
このLifebook UH55/C3にも複数の更新項目がありました。
中には、とっても重要なBIOS書換データも存在しているので更新は必須です。
必要事項の更新作業を行いパソコンの動作もサクサクと動くように改善されました。
動作テストをしていると大きな問題点が...。
ローカルディスク(C)がBitLockerで暗号化されています。
何故?大きな問題?と思われるでしょうが、パソコントラブルの際に回復キー(48桁数字)が必要となり、データ復元も出来なくなってしまうからです。
多くの方はBitLockerで暗号化されている事さえ認識されていない事が多く、回復キー自体を保管されていないのです。
回復キーはパソコン内に保存しても意味がありません。
紙に記録するか、写真で保存するようにしてください。
起動が出来なければ見る事の出来ないデータとして保存しても無駄になってしまいます。
案の定、お客様はBitLockerで暗号化されている事を認識されていませんでした。
BitLockerの回復キーは、マイクロソフトアカウントでサインインし、デバイスの中に記録されています。
本人確認なども要求される事もあるのでちょっと面倒ですが必ず保管するようにしましょう
ローカルディスク(C)に鍵マークがあればBitLockerで暗号化されてるので(48桁数字)を確認してください。
パソコンの修理は依頼先をしっかりと選別した方が良いと思います。
別お客様の例ですが、パソコンの電源が入らなくなって家電量販店の修理受付に持ち込みしたところ、メーカーの修理金額概要を見せられたとか...。
保存データがあるというとデータ復旧料金の案内もされたそうです。
家電量販店の修理受付カウンターは、結局はメーカー修理の取次店?といっても言い過ぎではないでしょう。
そこで当社にご来店されたのですが、パソコンの問題は3分ほどであっさり解決です。
メーカーの修理金額概要では、マザーボード交換修理で58000円、診断料6000円ほどだったそうです。
新しいパソコン購入の場合は十数万円+データ復旧に数万円、総額20万円ほどになってしまうのでは?
円安のため海外で製造されているパソコンは価格が高騰しています。
日本メーカー製でも海外で製造されており、メイドインジャパンというパソコンもほぼ海外で製造されています。
少し前に「あさり」の産地表記についてのニュースがありましたが、最終工程が日本であればメイドインジャパンと表記できるのです。
日本のパソコンメーカーではパソコンの基礎部分を製造する事は出来ないのです。